問題
「パワー・ツー・ガス」の意味として最も適切なのはどれでしょう?
- 余った電力を気体燃料に変換すること
- 天然ガスをエネルギーの主役にすること
- 温室効果ガスを積極的に排出すること
解説
2016年12月末に、国の「水素基本戦略」が発表されました。ざっくり言うと、世界に先がけて水素社会を実現するための行動計画です。ここでいう水素社会とは、ガソリンや天然ガスなどと同じぐらいのコストで水素がエネルギーとして活用される社会。
また、そこで活用される水素は、生産、利用においてCO2を排出しない「カーボンフリー」であることが掲げられています。
さて、そんな水素基本戦略のひとつが「Power-to-gas(パワー・ツー・ガス)」。意味は、「ガスに権力を」ではなく余剰電力を水素などの気体エネルギーに換えることです。電力(パワー)→ガスってことですね。
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電力を気体エネルギーに変換するメリットは、貯蔵が簡単になること。これは、再生可能エネルギーの利用の拡大にもつながります。理由は、「余った電力どーすんの?」という問題を解決してくれるからです。
太陽光や風力などによる発電は、気候によって大きく変動します。人間の需要はおかまいなしです。そこで、欲しい時に足りないとか間に合ってるのに発電してしまうという事態が起こりうるわけですが、問題は、電気は貯めるのが難しいこと。
蓄電池という手段もあるにはありますが、技術やコストの点で限界があり、「余ったら貯めときゃいーじゃん」と気軽に言えないのが難点でした。
この点、期待できそうなのがパワー・ツー・ガスおよび水素活用の技術。作った電気を水素に換えて貯めておけるとなれば、再生可能エネルギー発電を推進しない理由がひとつ消えるわけですね。
正解
ということで、本日のエコクイズ「「パワー・ツー・ガス」の意味として最も適切なのは?」の答えは、1の「余った電力を気体燃料に変換すること」でした。