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TOEICの口語表現対策について。新形式になって、省略形やこなれた英語表現が増えるというTOEIC。公式サイトは、2015年11月5日付の「ETSは、TOEIC®テストの出題形式を2016年5月に変更します」という記事で、こう説明している。

Elisions(省略形: going toが gonnaなど)、 Fragments(文の一部分: Yes, in a minute; Down the hall; Could you?など)を含む会話が流れます。

「gonna」も「Down the hall.」「Could you?」も、以前から普通に出題されていたので、ちょっと具体例が悪い気がするが、公式問題集では、これまで知らなかった「Sure thing.」(「いいですよ」「もちろん」などの意味)という口語表現が登場する。

「Sure thing」の元の形が分かる記事はこちら。他にも、「I bet.」「You got it.」など、TOEICの会話問題に出そうな口語表現を教えてくれる。お役立ち。

ちなみに私は、「Sure thing.」の実際の使用例ひとつを知っている。うちの亭主が、とあるアメリカのメタルバンドのFacebookにメッセージを添えてフレンド申請をしたところ、「Sure thing.」という返事とともに、承認されたらしい。実際にネイティブが使用している口語表現ということで、ぜひ憶えておこう。

さて、問題はこのような口語表現がTOEICに出るとして、対策はどうすればいいかということだ。上記、東洋経済オンラインの記事には、

まず何か洋画かドラマをひとつ観てみませんか。その中で登場する表現を拾っていくだけでも、かなりたくさん覚えられるはずですよ

というアドバイスがあるが、知らない口語表現を聞き取るのは至難の業だろう。

個人的におすすめだと思うのは、『アメリカ口語教本』。

「えー、古くさいし、音声遅いし、使えないんじゃない?」という人も多いと思う。確かに音声は遅い。そして登場人物が若者なのに、ウェスタン映画が好きだったり、妹が琴と三味線を習っていたり、好きなゲームが麻雀だったりする点には、かなり違和感がある(初版は1959年)。

また、内容が簡単すぎるのではないかという向きもあると思う。実際、全4冊シリーズの入口である『アメリカ口語教本・入門用』の最初のレッスンは、このレベルから始まるし。

Hello, Mary. How are you?

Fine, thanks. And you?

ここだけ読むと、「おいおい勘弁してくれよ、全然TOEIC対策にならないよ」となるだろう。しかし、続きを読んでみてほしい。次の会話が音声で読み上げられたとして、瞬時に意味が理解できるだろうか。

Let me introduce my friend. Mary Smith, John Jones.

How do you do, Ms. Smith? I’m glad to meet you.

How do you do, Mr. Jones? I’m glad to meet you, too.

ある男性が、友達のJohn Jonesさんと一緒にいるときに、別の友達Mary Smithさんに会ったという設定の会話で、「Mary Smith, John Jones.」の部分は、「Mary Smithさん、こちらJohn Jonesさんです」と訳されている。これは「Mary Smith, this is John Jones.」の「this is」が省略された表現。

TOEICにも3人の会話問題が新設されたことだし、公式問題集には、初対面の人どうしを紹介するエピソードがあった。出題されてもおかしくないだろう。

また、同じくLesson1には、こんな会話も。省略表現のオンパレードである。「How are you?」から始まるからといって、中学1年生レベルじゃないのだ。

May I use your car this afternoon?

Sure. Go right ahead. Here are the keys.

Thanks.

Don’t mention it. But be careful.

I will. Don’t worry.

オリジナルの著者であるW.L.クラーク氏は、序文にこう書いている。

This text, the first in a series of four books, is intended for Japanese students who have already completed several years of English instruction in junior and senior high schools.

(このテキスト、4冊の本からなるシリーズの1冊目は、中学や高校ですでに何年かの英語教育を終えた日本の生徒に向けられたものです)

本書は、「英語の」入門書じゃなくて「アメリカ口語の」入門書なのだ。

ということで、TOEICの口語表現対策何したらいいの?という人は、だまされた思って本書を手にとってみてほしい。短い文のやりとりが多く、話題がコロコロ変わるところ、それから何やら含みのある表現が連発されるあたりも、新形式TOEICの傾向に即している思う。

使い方としては、とりあえず、各レッスンのSection1(解説)とSection2(会話)をディクテーション、シャドーイングしてみること。スピードはゆっくりながらも、発音や、英語ならではの音の変化や脱落、連結は保たれているので、リスニング力の向上が期待できる。おすすめ。

あ、そうそう1959年初版といっても、必要な部分はちゃんとリニューアルされている最新の改訂は2006年で、登場人物はメールのやり取りをしているし、タイプライターも使っていないので、ご安心を。

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