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『地球はもう温暖化していない』を読んだので、その感想を書きます。2015年10月、パリ協定が採択されたCOP21の直前ぐらいに出版された本です。

地元の図書館で、そろそろeco検定のテキストと異なる見解が書かれている本でも借りてみるか、と思っていたときに見つけて借りました。

著者は、物理学者の深井有氏。専攻は金属物理学で、気候変動関連の著書としては、本書のほかに2011年出版の『気候変動とエネルギー問題』がある人です。

本書の主張は、以下のようであると私は解しています。

  • IPCCのデータと報告書には疑わしい点がある
  • 気候の変動は太陽の活動によるもの
  • 都市の気温が上がっている原因はCO2ではなく排熱
  • 地球全体としては、温暖化どころか寒冷化する可能性がある
  • 寒冷化による食料危機には備える必要がある
  • 化石燃料は温存し、代替エネルギーを真剣に模索するべき

衝撃だったのは、IPCCのスキャンダルの話ですね。

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、eco検定の公式テキストで、

各国政府代表や世界の研究者、専門家の参加の下、最新の科学的・技術的・社会経済的な知見を集め、客観的な評価を行うことを目的としています。

と紹介されている国連の機関。「地球は温暖化していて、その主な原因は人間活動にある」との見解を示しています。

しかし、2009年に中のえらい人たちのメールが流出し、その中に気候データの改ざんをほのめかす記述があるということで、英国を中心に大騒ぎになっていたとのこと。

一連の騒ぎを「クライメートゲート事件」といい、IPCCを告発した側を信じるならば、

「じつは気温はIPCCが言うような上昇はしてないよ?しかも二酸化炭素関係ないかもしれないし」

という話になるそうです。

本書の著者は、IPCCに否定的で、CO2削減より優先順位が高いものがあるだろうという立場を取っています。

私は本書から、企業経営にしても国の施策にしても、「環境省が言ってるから」「国連が言ってるから」というだけで突き進むのは危険だというメッセージを受け取りました。

そもそも、地球温暖化対策もそのためのCO2削減も、持続可能な社会づくりのためだったはず。CO2対策に多大なお金と労力を突っ込んでいる間に社会の存続自体が危うくなってしまっては本末転倒ではないでしょうか。

その点、先日のCOP23で日本が妙なはっちゃけ方をしなかったのは、正解だったんでないかなあと思う次第です。

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