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英検1級過去問2015年度第1回リスニングPart1について。Part1は、10題からなる会話問題なのだが、今回も色んな人が登場し、様々な思いが渦巻いている。

まず、投資のためにアリゾナの砂漠の土地を買った人、新卒で入った会社が居心地よすぎて良い転職話を蹴る人、自分の政治的信条を押し付ける人、娘が宇宙物理学者として成功しつつある人。

えーと、これで4問分。これらは比較的突っ込みどころが少ないライトなエピソードなのだが、あと6問が、当事者がネットに愚痴として書きこんでいそうなじわじわくるエピソードだったので、個別に紹介してみる。

無能な旅行代理店に休暇を台無しにされた人(No.4)

ある女性が、旅先に行ってみたら、ホテルが勝手に変更されていて、レストランの味や接客がひどい。しかし代理店の人間は言い訳ばかりで、

No apologies, no refund, no nothing!

だったらしい。“no nothing”は、“no ~, no ~,”という列挙の後に続く表現で、「全く何もない」。ひどい。彼女は本部に詳細を書いたクレームのメールを入れたと言い、最後にこう言う。

It was not a pretty e-mail!

きれいなメールではない→酷い、汚いメール?

そのものズバリを解説しているサイトは見つからなかったが、“It’s not going to be pretty”というフレーズが「大変なことになりますよ」と訳されているのをどこかで見た。きっとそのメールも大変なことになっているのだろう。

椅子が1脚壊れただけなのにフルセットの代金を要求される人(No.6)

アパート備え付けの4脚セットの椅子の一つが壊れちゃった!もうすぐ退去なんだけどこれって敷金から引かれますよね…と切り出す女性。

不動産屋さんが、「残念ながら」と。そして無情にも、契約書によるとこうなっていると告げる。

you’ll have to compensate the owner for a set of four new chairs

契約書はよく読まないと。そして「compensate 人 for 物」という表現はしっかり覚えておこう。

新しい上司が上には媚び下には冷たいと愚痴る人(No.7)

新しい顧客担当マネジャーは親切で朗らかよね、という女性に対し、男性が言う。

Well, obviously she’s like that to you. You’re her boss.

ここ、悩んだが“that”は、親切で朗らかであることを指すようだ。「あなたに対してだからそうなんですよ、あなた彼女の上司だから」と。

“she’s like that”というフレーズは、もう一度登場する。

she’s like that to all the younger staff.

ここの“that”は、直前の男性の発言「僕のこと対して重要でないかのように扱うんすよね」を指している。

どうやら、

女性話者>新しいマネジャー>男性話者

という上下関係があるらしい。このへんもややこしい。

職場のスキー旅行参加を実質的に強制される人(No.8)

行くの?って、選択の余地があるように聞いておきながら、相手が

「いや迷ってんだよね、スキー場で恥かきたくないし」

と渋ると、

「いやウチらもそんなうまくないし。友好を深めることがむしろ大事だし。実際あんた以外はみんな申し込んでるし。ジャックなんかスキー初めてだけど行くし」

って怖い同僚やでこれ。

というか、スキーがあんまり上手くないとかいう理由を付けたのはまずったな。大所帯になるようだし、「まだわかんないんだよねー」と逃げて、結局不参加でも気づかれなかったかもしれないのに。

前任の会計士が無能で税金延滞のペナルティをくらった人(No.9)

NYとユタ州の2か所で稼いじゃってどちらにも所得税とか、息子が中途半端に稼いじゃって扶養から外れて“federal tax”上がっちゃったとか、何か知らんけど延滞金督促されてるとか、税金絡みで大変な人の話。

延滞の件は、前の会計士が払う必要ないって言ってた税金が、自営業者なら払わなければいけないものだったらしい。ひどい。

ちなみに扶養家族は“dependents”。

数学の家庭教師に自分たちの要求をゴリ押しする夫婦(No.10)

数学ができない息子を持つ夫婦が“tutor”(家庭教師)を召還。先生は、学校の教科書で教えるつもりでいたようだが、夫婦はヨーロッパで大流行だという“Outdoor Math”なるメソッドでやってくれと。

それに対して先生。そのメソッドのことは知っているが、

“Ideally, your son’s tutoring should be matched to what he studies at school here in the U.S.”

「ここアメリカの学校で勉強してることに合わせて教えるべきなんじゃないですかねー」と。ヨーロッパか何かしらんけど、と暗に言っているように聞こえてじわじわくる。

結局、先生は夫婦の要請を受けることにしたようだが、最後の一言

“I have some reservations, but if it’s what you want, I’m willing to try it.”

「ちょっと不安ですけどね、お望みならやりますけど」ってところか。ここは今後いろいろ揉めそうな気がする。

ということで英検1級過去問2015年度第1回リスニングPart1で、英語表現を学びつつ、読み物としても楽しんでみた。10問中6問が人間関係のモヤモヤとは、英検の世界はなかなか過酷だ。

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